再び不登校になった息子

 再び不登校になった息子

 中学3年の息子は益々ゲームに夢中になり、昼夜逆転の生活から再び不登校になりました。これでは高校進学どころか、卒業も危うくなりました。今後、息子とどう接したらよいか分かりません。

 

 

本日の回答者

元公立中学校教師

鎌倉 弘行

 

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A 再び不登校になったということは、以前もそういった状況があったということでしょうね。それが、何らかの形で解消されつつあったものが、また元に戻ったということなのですね。


登校していたときは、自分の教室へ行けていたのでしょうか。それとも中間教室的なところへ行っていたのでしょうか。どちらにしても根本的な解決には到っていなかったのですね。


「子供は私たちの期待に応えるということ」を、最近強く思います。私たちが、この子は悪い子だと見ていると、そういった面だけを見せます。ところが、この子は向上しようとしていると見ると、伸びようとする姿を見せます。これは、子供の責任ではなく、見る側の責任なんですね。

 

「愛されること」「認められること」「必要とされること」は、人間の喜びです。誰かに喜んでもらえた、誰かの役に立ったという経験は、生きる力となってきます。

 

息子さんは本当に今の生活に満足しているでしょうか。生活を変えたいと思いながらも、変えるきっかけがつかめない自分にイライラしているのではないでしょうか。そのような自分を「ダメだ、俺は何てダメなんだろう」と否定的に見ているようにも思えます。自分自身に期待ができないばかりでなく、周りも「昼夜逆転している、ゲームばかりしている、学校へ行かない」と、息子さんの現象面ばかりを見て、息子さんへの期待が薄すぎるのではないでしょうか。その空気を息子さんは敏感に感じ取って、より一層自分を責めてしまっているようにも思います。

 

「生命の教育」創始者の谷口雅春先生は次のようにお説きになっています。

 

〈「心配しなさるな。あなたが心配するおもいとその心配の念が子供を縛って、そうして子供を勉強机に縛り附けよう、縛り附けようとするから、子供の潜在意識では『縛られてなるものか』というふうな気持が起って、その縛りに対する反逆から、その勉強の居間に落ち着くことが出来ないのですから『もううちの子はよく勉強するに違いないのだ』こういう観念を以て子供を絶対に信頼してその自由に任しなさい。」こういうふうなことを諄々と説いて子供を自由に神の手に委ゆだねるだけの安心をその母親に与えてあげた時、その子供が不思議によく勉強が出来るようになった例はたくさんあります〉

(新編『生命の實相』第40巻 145~146頁)

お母さんは「〇〇君は本当に素晴らしい、あなたは将来困っている人を救う人になります。今は、そのための勉強をしている期間なの。あなたは必ず伸びる。お母さんはあなたを信じ切っている。あなたは神の子だから、神様が最もよい方向に導いてくれるからね。お母さんは安心しているの」というようなことを、毎日折に触れ、お話しされることがよいと思います。


また、お母さんがいつも面白いことを言って、家庭が笑いに包まれるようになったら、3年間不登校だった子が、自然に学校へ来るようになり、また家が面白いから学校へ来るようになった、といった私の教え子もいます。

 

お母さんを選んで、お母さんの子供としてこの世に誕生したお子さんです。大きく成長していくことを信じましょう。大丈夫です。

 

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ご紹介した記事は、株式会社光明思想社が発行する『生命の教育』令和6年8月号に掲載しています。本記事以外にも「子供にとって厳しさは良くないことですか」、「生きる意欲を失いつつある娘」などのお悩みに回答しています。ぜひご覧ください!

 

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