2人の子供は母親の言うことを聞かない
2人の子供は母親の言うことを聞かない
高校生の息子と中学生の娘がいますが、どちらも家の手伝いはしなくなり、私の言うことをあまり聞かなくなってきました。反抗期なのでしょうか。2人の子供たちとどう対応したらよいのでしょうか。
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A息子さんと娘さんは、自分の足で歩き出そうとする時期になったのですね。
今までは、お母さんに感謝されたり、褒められたりすることが嬉しくてお手伝いをしていたのでしょう。ところが、自我が目覚め、もっと広い世界に目が向くようになった今、「お手伝い」という言葉が幼く聞こえているのかもしれません。
また、お母さんに褒められることにも抵抗があるのでしょうね。自分は母親のためにやっているんじゃないのに、なぜ声をかけてくるのか、と煩わしい思いにもなるのでしょう。
息子さんも娘さんも、反抗期というよりは自立の一歩を踏み出したと考えた方がいいでしょう。
お母さんは、今まで丁寧に指示をしていたのではないでしょうか。お手伝いを頼むときも、危険のないように、上手にできるようにと、先回りしてやり方を教えていませんでしたか。
また、やったあとはすぐに褒めることが、安心感を与えると信じていませんでしたか。高校生や中学生は、それを嫌がる時期です。
私も中学生と接していて、こんなことがありました。元気のよすぎる2年生の男子2人です。卒業式も間近になり、校舎内をきれいにしようとしていると、壁の汚れが気になりました。放課後、壁を塗り替えようと道具を用意して、1人で塗り始めました。それを見ていたA男とB男が「先生、俺たちもやりたいけどできるかな?」というので「やってくれれば助かる」と言って、やり方を教えて一緒にやりました。
1週間ほどで、学校全体の廊下を全部、塗りおえた時に、「先生、絶対俺たちがやったって言わないでね」と言うのです。どうして?と訊くと「面白かったんだよね、3年生が喜ぶかなあと思うと気分がよかったんだよね、陰でやるのがいいんだよ。だから言わないで」との答えです。
陰で徳を積む喜びを彼らは知っているのだと、感動したことを覚えています。
2人のお子さんも、そういった感覚を持っているのではないでしょうか。
これからは、お手伝いとしてではなく、お子さんの仕事として、玄関掃除なら玄関掃除を完全に任せたらどうでしょうか。お母さんの知らないところで、工夫をしながらきれいにしますよ。お母さんは気づいていても、気づかぬふりをして「最近、家の空気の流れがさわやかだよね」というようなことを、家族がそろったところで、何気なく言うのです。お子さんはプライドをくすぐられて、ますます張り切りますよ。
また、「子供は親の言うとおりには育たないが、親のするとおりに育つ」という言葉があります。本当に子供はよく見ています。
お母さんが、義父、義母、実父、実母と親しく接することも大切です。別々に暮らしているなら、週に1、2度電話をかけて、お話ししてはどうでしょうか。もし、霊界にいるのなら仏壇に向かい、お話しすることもよいです。その姿を見れば、その空気は必ず子供に伝わり、頼まれなくてもお母さんを助ける行動を起こします。
種をまいて、水をやって、必ず花開くことを信じて待つ。この待つ期間が子供の成長には大切なのです。
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