思春期に入った娘とどう接すべき?
思春期に入った娘とどう接すべき?
小学校6年生になる娘が最近になって、母親の私が言ったことに対して素直に「はい」と言わなくなり、反発することが多くなりました。思春期に入った娘とどのように接したらよいか悩んでいます。
本日の回答者
鎌倉 弘行
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思春期の難しい年頃になってきましたね。私が学校に勤めていた時にも、同じような相談を受けてきました。その時に、私が親御さんにお話ししたことを紹介します。
子供が歩き始めたころのことを思い出してください。お母さんが手をつないで歩こうとすると、子供は手を振り払って一人で歩こうとしていませんでしたか。それを見てまわりの大人は、「一人で歩けたねえ、偉いね」と、喜んでいたのではないでしょうか。「見て、私はこんなに歩けるんだよ」という気持ちと、実際に歩くという行為が、自立の第一歩だったのです。その時、お母さんは、手を離しても目は常に子供を見ていましたよね。
そう振り返ると、精神的に自立しようとしているのが、思春期といえるのではないでしょうか。「はい」と言って素直にいうことをきいていた自分とは別の自分が見えてきて、どこに本当の自分がいるかがわからない。どれもが本当の自分で、また違う自分でもあるように思えてくる。また、ひとつの事柄に対しても、その背景が複雑に絡み合って見えてくる。いくつもの価値観が自分の中に生まれてきてどのように表現していいのかがわからない。
だから、イライラしたり反抗的になったりもします。そして、反抗的になった自分に対しても、こんなはずではないと、またイライラしてしまいます。
そんな時に「ダメじゃないか」とか「素直になれ」などと言っては、子供を余計に追い込んでしまいます。本人が一番わかっていますから。「よかったね。成長したね。大人への一歩を踏み出しているね。私は嬉しいよ」と言ってあげたり、お母さんの思春期の頃のお話をしてあげたりすると、私だけじゃないんだと安心します。
精神的に成長する時期だからこそ、良い言葉をかけ続けることが大切です。その言葉が10年後の娘さんを大きく成長させます。
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ご紹介した記事は、株式会社光明思想社が発行する『生命の教育』令和5年5月号に掲載しています。本記事以外にも「人間関係のトラブルで休みがちな娘」、「小学4年生になると登校拒否になってしまった息子」などのお悩みに回答しています。ぜひご覧ください!
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