絵本の内容が子供に与える影響が気になる

 絵本の内容が子供に与える影響が気になる

夫が我が子に絵本を買って、私が読んであげています。日に2、3回は、「本を見る」と言って持ってきます。読みながら、内容について子供に与える影響が気になります。私の考えすぎでしょうか。

 

 

本日の回答者

(公財)新教育者連盟 教育アドバイザー 公立小学校教師

執行 ひろみ

 

 

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 「かわいい子には旅をさせよ」という諺ことわざはご存じだと思います。親の百万遍の小言よりも子供は旅に出て学ぶ事が多いということです。幸いなことに現代に生きる私たちは、いちいち旅をしなくても家にいながらにして、多くの世界に接することができるのです。そう、それは本を読むことです。

 

さて、あなたの家庭では一日2~3回絵本の読み聞かせをしている、ご主人が絵本を買ってくる、何とご夫婦仲良く素晴らしい子育てをされているのでしょう! 温かい家庭の雰囲気が自然に伝わってきます。その素敵な家庭に大きな拍手を送らせていただきます。

 

ところで、本を読みながら、内容が子供に与える影響が気になるようですね。なる程その気持ちがよく分かります。でも、大丈夫です。ご心配はいりません。例えばアンデルセンの代表作『みにくいあひるの子』で孤独なあひるの子が苦労を重ねながら、最後にあこがれの白鳥になって自分を発見するという幸せなエンディングを楽しめます。

 

背景にこだわって読む必要はありません。物事を眺める時、いろいろな見方でとらえることができるということは大切なことです。そこで「お話の読み方」としては、自由にのびのびとお話にふれていくのが正しい読み方といえるでしょう。
つまり、絵本を読む、聞くというのは、お勉強ではなく楽しいコミュニケーションなのです。みんなで一緒にご飯を食べる時に細かいマナーや栄養のことなどを考えないように、字の読み方やお話の解釈などは後回しにしていただきたいと思います。

 

私ごとですが、市立図書館で月2回絵本の読み聞かせと簡単な工作のボランティアを約20年間やってきました。楽しい思い出です。
小さい頃から読み聞かせをしてもらった子供たちは、読書好きの傾向にあります。また、落ち着いて話を聞く習慣も身につきます。ぜひ、絵本の読み聞かせをお続けになってください。

 

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ご紹介した記事は、株式会社光明思想社が発行する『生命の教育』令和6年1月号に掲載しています。本記事以外にも「子供のやることを好意的に見ることができない」、「勉強と部活動の両立に悩む中二の息子」などのお悩みに回答しています。ぜひご覧ください!


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