遊ぶことしか考えない高2の長女

 遊ぶことしか考えない高2の長女

娘は勉強をほとんどせず遊び放題の毎日で、卒業できればそれでいいという考え方です。中学生の妹のためにも、少しは勉強する姿を妹に見せて欲しいのですが。どう対応したらよいのでしょう

 

 

本日の回答者

元公立中学校教師

鎌倉 弘行

 

 

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A 私の高校時代の話をしましょう。

 

私はいろんなことが中途半端でした。そして、いつも何かにイライラしていました。ただ、友だちといる時間は楽しく、高校生なりに生き方や世の中を語っていました。本当によく遊んでいましたし、親にも反抗していました。

 

そんな私に手を焼きながら、時に怒りながらも母は必ず「お前は本当はいい子なんだ。必ずいい姿が出てくる」と言うのです。「お袋は何を言っているんだ。こんなことばかりしている俺をいい子だなんて」と、内心反発していました。

 

ところが、この言葉が私の中で徐々に大きくなっていくのです。現象面でなく、私そのものの価値を信じ切ってくれることへの喜びに、私は救われ、今の私につながっています。その母の言葉が、私の生き方の指針を与えてくれた先輩との出会いへと発展したのです。


私が教員生活の中で、すぐに仲良くなるのが、荒れているといわれる生徒でした。私の高校時代を振り返ると、そういう子の気持ちの奥底にあるものが感覚として分かるのです。

 

その時に、ああ決して無駄なことはなかったんだ、あの経験 がなかったら私はこの子たちを見捨てて いたかもしれない、と思いました。だから、そういう子たちには「君の本当の姿 が私には見える。君は本当はいい子だ。必ず本当の姿が現れる。自分で自分の未来に期待しよう」という言葉をかけ続けました。

 

今、お母さんが娘さんにしてやることはただ一つです。「〇〇(娘さんの名前)が生まれたとき、お母さんはどれほどうれしかったか分からない。お父さんも、おじいちゃんおばあちゃんも、みんな喜んだんだよ。〇〇のお蔭かげで私はお母さんになれた。

○○は私たちに幸せを運んでくれた天使なんだ。いろんなことがあって、○○も辛いときもあるだろうけれど、私たちの天使なんだから大丈夫。必ず人の役に立つ人になる。私はあなたを信じている。あなたがいてくれて本当に幸せ」と言い続けることです。

 

もちろん、妹さんにも同じように声をかけ続けてください。子供は期待に応える存在です。ダメと言えばその期待に応えます。いいと言えばその期待に応えます。お母さんの信じた通り、話す言葉通りに子供は応えます。

 

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ご紹介した記事は、株式会社光明思想社が発行する『生命の教育』令和6年4月号に掲載しています。本記事以外にも「大学進学にまったく意欲がない息子」、「年長組の娘を無理なく幼稚園に行かせたい」などのお悩みに回答しています。ぜひご覧ください!


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